都議選結果は自民大敗 都民ファースト系が過半数79議席獲得の大勝利

都議選結果は自民大敗

2日に投開票された東京都議会議員選挙(127議席)は、小池百合子東京都知事が党代表を務める「都民ファーストの会」が自党と支持政党を併せて過半数を大きく上回る79議席を獲得する大勝利を収め、都議会第1党の座についた。

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地方選とは言えども、人口1,300万人超の首都東京での選挙戦の結果はその後の国政運営に大きな影響を及ぼすことは、これまでの歴史を振り返ってみれば火を見るより明らかであり、今回の都議選での自民大敗の余波は必ずや国政に形となって現れると予測される。

そもそも、自民大敗の要因は、国政においての自民党の不祥事等の積み重ねに対して国民の不信感がくすぶり続けたため、アンチ自民の有権者を大量に誕生させた点にあると言えるだろう。

調べによれば東京都の有権者は4年間で半数近くが入れ替わるという人口構造があるとされており、しかも全有権者の過半数が無党派層と言われている。つまり政局のタイムリーな動きがそのまま都議選への投票行動に反映されやすいという特徴がある。

安倍政権や自民党議員を巡っては数々の不祥事がこれまでもあったが、2017年に入ってからは顕著に国民も目にする疑惑・不祥事・スキャンダルが立て続けに噴出した。

・高木毅前復興相下着泥棒疑惑(解明されず)
・務台俊介内閣府政務官「長靴業界は儲かった」発言(辞任)
・今村雅弘復興大臣 「自主避難は自己責任」発言(謝罪)
・今村雅弘 復興大臣 「震災が東北でよかった」発言( 辞任)
・中川俊直 経済産業政務官 重婚・ストーカー疑惑(離党)
・大西英男東京都連副会長「がん患者は働かなくてもいい」発言(辞任)
・豊田真由子議員男性秘書にパワハラ発覚(離党)
・稲田朋美防衛大臣 「自衛隊としてもお願い」発言(撤回)
・下村博文幹事長代行 加計学園闇献金疑惑

・文部科学省 天下りあっせん問題(前川事務次官が辞任)
・財務省 森友学園国有地格安売却疑惑(未解決)
・防衛省 自衛隊 南スーダンPKO 日報隠ぺい問題
・加計学園獣医学部新設問題
・ジャーナリスト準強姦罪不起訴疑惑

・共謀罪強行採決  などなど。

この半年に多くの不祥事が起こり週刊誌やテレビでも連日報じられた。特に森友学園問題、加計学園問題に関しては、安倍首相自らの関与への疑惑が持たれていながら説明を避け続ける姿勢が国民に大きな疑念を抱かせた。妻の昭恵夫人に関しても関わりの疑念が持たれていながら一度も公の場で説明を果たしていない。

その他にも多くの疑惑について、首相は国民に対してなんら説明責任を果たしていない。「時間が経てば忘れるだろう」とでも思っているのだろうか?今さえ逃げ切れればいいと言った印象しかない。金銭がらみの疑惑もさることながら、準強姦疑惑の件については、被害女性が素顔をさらしてまで抗議しているのに相手にしないというのは「この総理には本当に血が通っているのだろうか?」と人間性の面で私は不安を抱かずにはいられなかった。

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そんな不信感に包まれた安倍首相当人だが、国会の壇上では高い支持率を後ろ盾に、野党からの疑惑追求を黙殺し続け、それぞれの疑惑に対して調査の必要性がないと訴え、ごまかし続けた。

「共謀罪」の審議では金田法務大臣自身が全く法案内容を把握しておらず、大臣への質問への回答は官僚が毎回耳打ちして、大臣がロボットのように答弁をする姿が繰り返されたにも関わらず「丁寧に説明を果たした」「金田法務大臣ほどふさわしい法務大臣はいない」と虚しい言い訳をしてきた。そして、公職選挙法違反・政治資金規正法違反・政党助成法違反・職権乱用罪など政治家と警察を取り締まる刑罰を除いた「共謀罪」を国会での審議をせずに採決できる「中間報告」という禁じ手で強行採決を決行した。

この強行採決の瞬間に今回の都議選の自民党の歴史的大敗は確定したようなものだったと今になって確信する。他の国なら暴動が起こって然るべき、民意を全く無視した信じられない暴挙である。

本来は権力を取り締まるための法律を、政治家の都合のいいように利用し、非難する国民はどんどん取り締まろうというのがこの共謀罪の趣旨だ。安倍首相や今の内閣は国民を自分たちの言いなりにしたくて仕方がないのだろう。安倍首相にとって国民は守るべきものでもなんでもなく、自分たちの都合のいいように国家に尽くさせる道具程度の存在に過ぎないのだろう。

その証拠は1日、都議選投票日の前日、秋葉原での応援演説の際に、シュプレヒコールをする人垣を指差し「こんな人たちに負けるわけにはいかない!!」と非難する聴衆を「こんな人たち」呼ばわりをして応酬した。安倍首相にとって自分自身にNOをつきつける人物は「こんな人たち」として見切られてしまうのである。まさに独裁者と読んでも過言ではない。ここまで血気盛んな一国の総理大臣の姿は過去に見た記憶がないが、森友学園問題の際にも当時の籠池泰典理事長を証人喚問で招聘した理由は”総理を侮辱したから”であったことを思い出した。

都合の悪いことは全てごまかされ、自分たちに都合のいい法案だけが力の理論でどんどん成立していく。これはもはや民主主義でもなんでもなく独裁国家そのものである。そんな狂気じみた安倍政権にこのまま国を任せていては我々の人権はいつしか失われてしまうと、多くの国民が危機感を抱いたのではないか。

そして迎えた都議選。豊洲市場移転問題やオリンピック開催、子育て支援などの福祉政策など、いくつもの争点はあるものの、多くの有権者にとっての最大の関心事は”脱・自民党政治”であったのではないだろうか?

「都政と国政は別物」と理屈で言われても、浮遊層が多い都民にとって国政での暴走自民党と都議会自民党を分けて考えることはしないし出来ないのだ。選挙結果はストレートに有権者の感情を表現する。有権者は自民党の政治に「NO」を突きつけたのだ。

官邸主導の安倍1強体制が大きく揺れた一日となったが「国民はどうせすぐに忘れるから」と、今回の大敗を反省せず、これまで同様に国政であぐらをかいていては国民は早々に安倍政権を見捨てるだろう。民意無視の謙虚さを持たぬ政権のままでは、支持率30%台に落ちるのも時間の問題だろう。

多くの専門家は8月に内閣改造、その際に稲田防衛大臣や金田法務大臣などの解任、新たに小泉進次郎や橋下徹氏などの入閣が噂されています。今回の選挙結果を見れば、人気者を内閣に持ってきたいところだろうが、仮にこれらの人事が現実のものとなったところで、安倍政権への支持率が再び高まるだろうか?

確かにこれまではすぐに忘れる有権者であったが、ここ1年ほど安倍首相の暴君ぶりを目の当たりにし続けてきた人たち全てが、綺麗さっぱりそれらの出来事を忘れるだろうか?あれだけ歓迎されて誕生した民主党政権の国民への裏切りは未だに多くの国民の心に根強く残っている。時には全く風化しないレベルの国民の怒りというのも存在するのである。

「やめろ」コールをする有権者を「こんな人たち」と称した安倍首相。自民党にとって、国民を舐めすぎた酬いがきっとあると思う。

都議選に話を戻すが、圧勝の都民ファーストの会も前途多難と言える。豊洲問題、オリンピック成功、福祉政策、山積する課題をスピード感を持って対処し、透明性のある都政運営を都民に示していくことは理想的ではあるが、都民の期待が大きいだけにただの並べたキレイごとで終わらないよう慎重に着実に遂行していく必要がある。

新人議員が多いからという言い訳では許されない立場にあることを忘れずに、利権とは無関係のまさに都民ファーストの都政運営を見せてもらいたい。都民も国民も本来なら当然行なわれているべき政治の姿であるクリーンな政治、本当の民主主義を実現してくれる人の痛みがわかる血の通った政治家の活躍を心から待っているだけなのだ。

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